フォーレ ピアノ曲全曲チクルス [器楽曲]

今朝のウォーキングでフォーレのピアノ曲全曲(たぶんほとんど)を聴き終えた、というか聴き流した。

(1)ジャン・フィリップ・コラールのフォーレ:ピアノ曲全集
  舟歌、夜想曲、前奏曲他、ピアノソロの全集

(2)EMIのフォーレ室内楽全集よりフォーレのピアノ連弾曲
  「ドリー」「バイロイトの思い出(フォーレ&メサジェ)」他
  ジャン・フィリップ・コラール&ブルーノ・リグット

(3)エミール・ナウモフのフォーレ:レクイエム
  (ピアノ独奏版)


コラールは昔、実演を聴きにいったことがあるが、そのときの記憶は残っていない。もともとピアノ曲はあまり好んでないが、ただフォーレ演奏家を聴けるというだけで行ったように思う。

歌曲伴奏でもいろいろと聴き較べたが、コラールのピアノはしっとりとしていてボクなりのフォーレ像にピッタリする。
フォーレのピアノ曲では「舟歌」、特に1番がいちばん好きだ。波間に揺らめく暖かい陽光のようだ。
フォーレの音楽は後期あたりになるとあまり甘美な旋律が少なくなって孤高の境地に入る。
弦楽器を含んだ室内楽曲では後期の作品でも聴きやすいが、ピアノ曲はわかりにくい。
フォーレ独特のアルペジオ(分散和音)はピアノならではの美しさがあるが、控えめな旋律線はピアノの減衰する音ではわかりにくい。
弦楽器や声楽のほうが旋律美を味わいやすい。ただ、濃厚にやりすぎるとフォーレらしさが失われてしまう。フォーレはそういうきわどさというか繊細さが魅力だと思う。

「ドリー」はオリジナルのピアノ連弾より、オーケストラ編曲版を先に知っていたが親しみやすい曲である。「マスクとベルガマスク」組曲第1曲もピアノ連弾曲があって、モーツァルトのオペラ序曲風で楽しく美しい。

ナウモフが自らアレンジしたレクイエムのCDは面白いが、ピアノ独奏のためか、ナウモフの鋭いタッチのせいか、オリジナルの穏やかさが失われて、かえってどぎつく聴こえる。
フォーレのレクイエムは、ボクはアマオケ(東京ロイヤルフィル&マイスターコーア)の演奏で経験したので思い入れの深い曲である。ピアノソロを聴いていても、頭の中で合唱や声楽が鳴ってしまう。
併録された歌曲「月の光」のピアノソロ版なども楽しめるのであるが、ナウモフのピアノは辛口過ぎて、やっぱりコラールの甘さ・暖かさがほしいと思った。
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