バーンスタイン「ウェスト・サイド・ストーリー」 [ミュージカル]
先週ＢＳで放映していた映画「ウエスト・サイド物語」をDVDにダビングしていたのを観た。
むかしもテレビで観たことがあったが20年ぶりくらいだった。
クラシックなミュージカルナンバーなので説明するまでもないが、「ロミオとジュリエット」を下敷きに、ニューヨーク下町の二つの不良グループ（白人系の「ジェッツ団」とプエルトリコ系の「シャーク団」）の縄張り争いのなかでおこるトニーとマリアの悲恋・悲劇をミュージカル仕立てにした物語である。
おそらくミュージカルの舞台ならともかく、映画としてリアルに見ていると、ヤンキーの兄ちゃんらの整然とした鮮やかなダンスに、格闘シーンまでが見事なバレエで、おまけに20～30代くらいの俳優がティーンエージャーを演じているのに突っ込みたくなる。
でもいったんミュージカルの世界にハマってしまうと、ダンスと歌のアンサンブルに魅了されてしまう。
「マンボ」「マリア」「アメリカ」「トゥナイト」など名曲ぞろいである。「マリア」の二重唱などは映画版では必ずしも上手ではないが、聴いていて泣けてくる。
プロローグ
マンボ
マリア
アメリカ
（サビのメロディーの6/8と3/4の変拍子が斬新）
トゥナイト
どこかに（Somewhere）
レナード・バーンスタイン（1918-1990）は1957年に39歳のとき（ニューヨークフィルの音楽監督就任の前年）にこのミュージカルを作曲した。映画音楽ではマーロン・ブランド主演の社会派の映画「波止場」、他にミュージカル「キャンディード」、純音楽としては交響曲、ロックを取り入れた「ミサ曲」なども作曲している（ボクは「ミサ曲」のＬＰを持っていて、むかしよく聴いていたがとても親しみやすい）。
バーンスタインは作曲方面ではブーレーズのように前衛的な作風ではなかったので、指揮者としての活躍のほうが広く知られている。
それでもこの「ウエスト・サイド・ストーリー」は十分に広く後世に残る名作だと思う。
ヒューマニズムと大衆性を持ち味とした作曲家／指揮者であった。
映画ではバーンスタインは作曲家として名を連ねているだけで、演奏に関わっていないようだが、1984年にオペラ歌手を起用して録音した自作自演盤ＣＤがある。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2577908[『ウェスト・サイド・ストーリー』
バーンスタイン＆オーケストラ、テ・カナワ、カレーラス ]
メイキングビデオもリリースされていてYouTubeにアップされている。
このバーンスタインの映像を観ていると胸が熱くなってくる。
バーンスタイン／テ・カナワ(ソプラノ)／カレーラス(テノール)
映画よりも実力のある歌手ばかりなので、音楽的には充実していて盛り上がる。しかし、あまりにベテラン歌手を起用しすぎた。
カレーラスの張り裂けるような甘いテノールは悪くないが、テ・カナワは（セリフの声は悪くないのだが）老けた太い声質の上に歌い上げ過ぎているのが鼻について、清純なマリアに合わない。マリアの兄の恋人アニタのイメージである。もっと若々しい声質のソプラノを使ってほしかった
最近の録音で、ソプラノのバーバラ・ボニー盤やヘイリー盤のほうが清純なマリアを聴けるかもしれない（ボクはどちらも持ってないが）。
ヘイリーの「トゥナイト」
ヘイリーの"Somewhere" 曽我大介 指揮／関西フィル
この80年代の「ウェスト・サイド・ストーリー」の録音くらいから、オペラ歌手を起用して、名作ミュージカルをシンフォニックに録音されるようになった。
キリ・テ・カナワは好きではないが、何枚かミュージカルのオペラバージョンのＣＤを持っている。いずれも映画で好きだった名作ミュージカルである。
・「マイ・フェア・レディ」
ジョナサン・テュニック指揮／ロンドン交響楽団
・「南太平洋」
ジョン・モーセリ指揮／ロンドン交響楽団
やっぱり、ボクはフレデリカ・フォン・シュターデの若々しい優しい声が好きで、彼女の歌ったミュージカルを愛聴している。
・「サウンド・オブ・ミュージック」
エリック・カンゼル指揮シンシナティ・ポップス・オーケストラ
・「ショウ・ボート」
ジョン・マッグリン指揮ロンドン・シンフォニエッタ
むかしもテレビで観たことがあったが20年ぶりくらいだった。
クラシックなミュージカルナンバーなので説明するまでもないが、「ロミオとジュリエット」を下敷きに、ニューヨーク下町の二つの不良グループ（白人系の「ジェッツ団」とプエルトリコ系の「シャーク団」）の縄張り争いのなかでおこるトニーとマリアの悲恋・悲劇をミュージカル仕立てにした物語である。
おそらくミュージカルの舞台ならともかく、映画としてリアルに見ていると、ヤンキーの兄ちゃんらの整然とした鮮やかなダンスに、格闘シーンまでが見事なバレエで、おまけに20～30代くらいの俳優がティーンエージャーを演じているのに突っ込みたくなる。
でもいったんミュージカルの世界にハマってしまうと、ダンスと歌のアンサンブルに魅了されてしまう。
「マンボ」「マリア」「アメリカ」「トゥナイト」など名曲ぞろいである。「マリア」の二重唱などは映画版では必ずしも上手ではないが、聴いていて泣けてくる。
プロローグ
マンボ
マリア
アメリカ
（サビのメロディーの6/8と3/4の変拍子が斬新）
トゥナイト
どこかに（Somewhere）
レナード・バーンスタイン（1918-1990）は1957年に39歳のとき（ニューヨークフィルの音楽監督就任の前年）にこのミュージカルを作曲した。映画音楽ではマーロン・ブランド主演の社会派の映画「波止場」、他にミュージカル「キャンディード」、純音楽としては交響曲、ロックを取り入れた「ミサ曲」なども作曲している（ボクは「ミサ曲」のＬＰを持っていて、むかしよく聴いていたがとても親しみやすい）。
バーンスタインは作曲方面ではブーレーズのように前衛的な作風ではなかったので、指揮者としての活躍のほうが広く知られている。
それでもこの「ウエスト・サイド・ストーリー」は十分に広く後世に残る名作だと思う。
ヒューマニズムと大衆性を持ち味とした作曲家／指揮者であった。
映画ではバーンスタインは作曲家として名を連ねているだけで、演奏に関わっていないようだが、1984年にオペラ歌手を起用して録音した自作自演盤ＣＤがある。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2577908[『ウェスト・サイド・ストーリー』
バーンスタイン＆オーケストラ、テ・カナワ、カレーラス ]
メイキングビデオもリリースされていてYouTubeにアップされている。
このバーンスタインの映像を観ていると胸が熱くなってくる。
バーンスタイン／テ・カナワ(ソプラノ)／カレーラス(テノール)
映画よりも実力のある歌手ばかりなので、音楽的には充実していて盛り上がる。しかし、あまりにベテラン歌手を起用しすぎた。
カレーラスの張り裂けるような甘いテノールは悪くないが、テ・カナワは（セリフの声は悪くないのだが）老けた太い声質の上に歌い上げ過ぎているのが鼻について、清純なマリアに合わない。マリアの兄の恋人アニタのイメージである。もっと若々しい声質のソプラノを使ってほしかった
最近の録音で、ソプラノのバーバラ・ボニー盤やヘイリー盤のほうが清純なマリアを聴けるかもしれない（ボクはどちらも持ってないが）。
ヘイリーの「トゥナイト」
ヘイリーの"Somewhere" 曽我大介 指揮／関西フィル
この80年代の「ウェスト・サイド・ストーリー」の録音くらいから、オペラ歌手を起用して、名作ミュージカルをシンフォニックに録音されるようになった。
キリ・テ・カナワは好きではないが、何枚かミュージカルのオペラバージョンのＣＤを持っている。いずれも映画で好きだった名作ミュージカルである。
・「マイ・フェア・レディ」
ジョナサン・テュニック指揮／ロンドン交響楽団
・「南太平洋」
ジョン・モーセリ指揮／ロンドン交響楽団
やっぱり、ボクはフレデリカ・フォン・シュターデの若々しい優しい声が好きで、彼女の歌ったミュージカルを愛聴している。
・「サウンド・オブ・ミュージック」
エリック・カンゼル指揮シンシナティ・ポップス・オーケストラ
・「ショウ・ボート」
ジョン・マッグリン指揮ロンドン・シンフォニエッタ
かなり楽しませていただきました[複数のハート]
バーンスタインのメイキング映像は気持ちいいですね． バーンスタインがふっくらしたおなかを揺らしながら楽しげなところが何とも[揺れるハート]
ポン太さんのコメントも面白いですね[嬉しい顔] ヘイリーのトゥナイトは甘美ですね．
バーンスタインはリズミカルで楽しい曲をやったら天下一品ですね[嬉しい顔]
by クロッカー (2010-06-19 22:49)
クロッカーさん
[ハート]ありがとうございます[嬉しい顔]
ボクはかわいい子が好きで．．．ヘイリーもジャケ買いで２枚ほどＣＤ持っています[複数のハート]
もちろん彼女のビブラートを抑えた透明な歌声が魅力です。
学生の頃、バーンスタインはブーレーズとともにボクのヒーローでした。発売当時は高かったベートーヴェン交響曲全集ＬＰまで買っていましたが、いつの間にかブーレーズやテイトのほうに嗜好が変っていきました。
by 松本ポン太 (2010-06-19 23:19)
ミュージカル映画結構好きです。音楽だけが基準なら、サウンド・オブ・ミュージックとウエストサイド・ストーリーが、自分の中では群を抜いています。
でも、もっともお気に入りのミュージカル映画は「雨に歌えば」だったりします。あれはシンフォニックには合いませんなぁ[嬉しい顔]
by シュリンパー (2010-06-20 01:18)
いい曲は長く愛される、端的な一例なんですね[揺れるハート]
by 闇のギャルソン (2010-06-20 01:44)
シュリンパーさん
[ハート]ありがとうございます[嬉しい顔]
ミュージカルは夢があってファンタジックでいいですよね。
「雨に唄えば」も好きなミュージカルですが、軽い歌唱とダンスが持ち味なので、シンフォニック・オペラチックな演奏は向かないですね。
オペラ歌手だけでなくミュージカル歌手を多用したリメイク盤では http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000002RRA/ref=pd_lpo_k2_dp_sr_3?pf_rd_p=466449256&pf_rd_s=lpo-top-stripe&pf_rd_t=201&pf_rd_i=B00017HWAI&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_r=1QV9DXKEQ0B5EXEJND0Q[コール・ポーター"Anything Goes" （マッグリン指揮ロンドン交響楽団）] なども聴いています。
by 松本ポン太 (2010-06-20 09:13)
まこきち さん
[ハート]ありがとうございます[嬉しい顔]
>>いい曲は長く愛される
ミュージカルからスタンダードナンバーがたくさん生まれていますからね。
http://www.youtube.com/watch?v=
"West Side Story"より"I feel Pretty" Sophie Milman
by 松本ポン太 (2010-06-20 09:24)
BSでやってたんですかぁ。
見はぐった[爆弾]。
アメリカが好きで、いつかピアノで弾いてみたいなぁ～と思ってます。
あっ 思ってるだけかも～♪(笑)。
by piano♪ (2010-06-20 10:10)
piano♪ちゃん
[ハート]ありがとうございます[嬉しい顔]
ピアノリサイタルの選曲は、「アメリカ」だけでなく「ウエストサイドストーリー」メドレーで頑張ってください[嬉しい顔]
by 松本ポン太 (2010-06-20 13:04)
マチャさん
[ハート]ありがとうございます[嬉しい顔]
by 松本ポン太 (2010-06-21 22:46)
ひでさん さん
[ハート]ありがとうございます[嬉しい顔]
by 松本ポン太 (2010-06-22 19:37)
実は・・・見たことないんです・・・。
劇団四季で見ようと思いながら・・なかなか・・・・・。
by crybaby (2010-06-26 00:35)
crybabyさん
[ハート]ありがとうございます[嬉しい顔]
ボクも生のミューカルの舞台は、劇団四季で数えるほど、「クレイジー・フォー・ユー」「美女と野獣」「エビータ」を観ただけです。
映画はレンタルでも観られるし、たまにBSで放映されています。古い有名な作品は廉価でDVD販売されているので観やすくなりましたね[嬉しい顔]
by 松本ポン太 (2010-06-26 00:50)
生ミュージカルはいいですよね～～。
ただ・・高いから一年に一回って決めてます。
映画は壮大さが魅力ですね！！
by crybaby (2010-06-26 01:03)
ボクは新婚のときは妻と行っていましたが、生活に時間とお金がかかるようになってからは行っていません。
定年になったら、妻を連れて行きたいです[嬉しい顔]
by 松本ポン太 (2010-06-26 01:11)
えっちゃん さん
[ハート]ありがとうございます[嬉しい顔]
by 松本ポン太 (2010-06-26 02:02)
ヘイリーの声は、ほんときれいですね。
ソフィミルも久しぶりに聞きました[嬉しい顔]
ソフィミルは容姿がきれいです[犬]
by don (2010-06-26 16:38)
donさん、こんにちは。
ヘイリーはクセのない透明感あるきれいな声が魅力ですね。
少しポッチャリした容姿もかわいいです[揺れるハート]
ソフィミルはジャズ系のややハスキーな声質なので、好みは分かれるところですが、ジャケ買いしたこのアルバムはなかなか名曲ぞろいで気に入っています[嬉しい顔]
by 松本ポン太 (2010-06-26 17:04)