今日のいろいろ [いろいろ]

今日は休日で、昨日は「精米工場」のクリーンルームの現場がちょっとしんどかったけど、今朝も頑張って5時に起きた。

実は先週日曜日に買ったウォーキングシューズ(アサヒシューズ メディカルウォークGW-C)を試したくてウズウズしていたのだ。このクツは歩くときにクツのかかとが着地した瞬間に、ひざを外側に回転させてひざに来る衝撃を逃がす...という構造を売りにしている。ボクは2年ほど前から右ひざを痛めているので、高価なクツであったが思い切って買ったのである。

メディカルウォークA.jpg 

 メディカルウォーク2A.jpg

いつものようにさっそうと(今朝はシューベルトの交響曲第1番を聴きながら)ウォーキングしてみて、ひざが外にねじれる感覚は正直いってよくわからなかった。たしかに足に来る衝撃は和らげられているような気がした。即効性みたいなものは期待できなさそうであるが、これを続けてもし冬場に右ひざの痛みが緩和されていればヨシとしよう。

今朝の運動公園はいつものベンチが自転車のオッサンに占領されていて、コンクリートの腰掛けに座っていたので、あまりリラックスできなかった。

午前中はクリニックに話を聴いてもらいに行った。

 

今日の昼ごはんは残りものいろいろを妻が用意をした。

ちょっと寂しかったので、以前イオン系列のビッグで衝動買いしたカップの「蒟蒻カレーラーメン」を試してみた。

蒟蒻カレーラーメンA.jpg 

カップのなかの蒟蒻麺を袋から出して水切りして、いったん熱湯をかけて麺を温めてから、もう一度湯切りして、最後にカレーの粉末スープを加えて再度熱湯を加える...とインスタントにしては調理が面倒くさい。

蒟蒻カレーラーメン2A.jpg 

食べてみると、もともと期待はしてなかったが、やっぱり、ただ「糸コンニャク」をカレースープで食べているだけといった食感だった。 

いくら低カロリーといってもこれを一杯食べるのはどうかなぁ...と思っているところに、息子が部活から帰ってきて、一口味見するなり「おいしいやん」...ということで残り殆どを息子にゆずった。

 

午後からは、草津のイオンモール内の温泉に妻といっしょに出かけた。

ここは1年ほど前に開店したことは知っていたが、草津のイオンモールはちょっと遠いし、車が混んでいて行きづらいので敬遠していた。

ところが、近くの「野洲ほほえみ乃湯」が閉店したし、会社の同僚が「イオンモールの温泉よかったで」というので、今日は初めて行ってみることにしたのだ。

水春.jpg 

回廊風呂のジェットバスや電気風呂もよかったし、高温サウナ、塩サウナもよかった。何よりも露天が広くて充実していた。

塩サウナはあまり暑くなかったのでかなり長くいられて汗をたっぷりかいた。甲羅干しの台も広くて仰向けになっているうちに眠ってしまった。

けっきょく2時間近く浴場のなかで過ごして、妻をかなり待たせてしまったようだ。


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Hiraly Kole : Moments Like This [ジャズ]

1週間に1~2度は休日に早朝ウォーキングしているが、最近は6時の起床ではすでに陽射しが強くて暑苦しい。
先週の土曜日は5時半に起きたが、それでも暑かったで今朝は5時に起きた。

といってもボクは寝起きがすごく悪い。
目覚まし時計が鳴ったら妻を起こさないようにすぐにアラームを止めるが、しばらくの間ボーっとうつむきに佇んでから「エイ!」と気合いを入れて起き上がる
とりあえず顔を洗ってウガイしてから、養命酒を20cc飲んで頭に血が巡るようになってから、身支度を整えた。
半そで・半パンジャージに、腰ポーチにタオルと文庫本、マグポットにスポーツドリンクを入れて腰にぶら下げて、ウォークマンを首にぶらさげて、さっそうと家から出た。

軽くストレッチをしてから運動公園までの往路2キロほどの道のりをウォーキングする。
運動公園に着いたら、公園1週800メートルくらいをジョギングして、屋根のあるベンチで休憩するのだ。
今日はスポーツドリンクを飲んで、村上春樹「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)」を読んで30分ほど休憩した。

やがて6時半くらいになるとそろそろ陽射しが強くなってきたので、復路2キロをふたたびウォーキングして帰宅した。


ウォーキングのお供はウォークマンに入れたバッハであったり、モーツァルトであることが多いが、今朝は2週間前にHMVのWEB通販で買ったヒラリー・コールの3rdアルバム「スウィート・モーメント」原題"Moments Like This"を聴いた。
HMVのマルチバイでサラ・ガザレクとトリオセンスの共作アルバム「ホエア・タイム・スタンズ・スティル」やマイルス・デイヴィスのアルバムもいっしょに買っていたのであるが、ボクにとっていちばんのお目当てはヒラリー・コールで、真っ先にウォークマンに入れていた。


882A.jpg

Hiraly Kole : Moments Like This
1. Moments Like This
2. I Wanna Be Loved
3. You'd Be So Nice to Come Home To
4. Can't We Be Friends?
5. Close Your Eyes
6. The Folks Who Live On the Hill
7. You and the Night and the Music
8. Don't Ever Leave Me / Once Upon a Summertime
9. The End of a Love Affair
10. Too Late Now
11. Come Back to Me
12. Nobody Else But Me
13. Through a Thousand Dreams
14. Cry Me a River Hilary Kole
15. Kisses In the Rain


3rdアルバムのヒラリー・コールは、1stや2ndアルバムにあったミュージカル調の絶唱と違って軽いタッチでスインギーに歌っていて、ちょっと古めかしいジャズのような選曲が中心になっている。



Hiraly Kole : You and the Night and the Music
(3rdアルバム収録曲)


でもどちらかというとやっぱりこちらのヒラリー・コールのほうが好きかなぁ...。



Hiraly Kole : Blackberry Winter
(1stアルバム収録曲)



ボクのなかでは、ヒラリー・コール、サラ・ガザレク、ソフィー・ミルマンは「美人ジャズヴォーカリスト3人娘」でCDを集めていていずれもお気に入りであるが、ナチュラルなサラ、パワフルなソフィミルよりも、色香があって端正なヒラリー・コールにいちばん癒されている。



スウィート・モーメント

スウィート・モーメント

  • アーティスト: テッド・ファース,マイク・レンジ,ジョン・ピザレリ,ジョン・ハート,カーメン・イントレ,マーティン・ピザレリ,ポール・ギル,ハリー・アレン,ドン・セベスキー
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2011/05/25
  • メディア: CD


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ミュージカル「メンフィス」 [ミュージカル]

今日は妻がビデオに録っていたミュージカル「メンフィス」を妻といっしょに観た。

2010年のトニー賞受賞作品である。

1950年代のテネシー州メンフィス、まだ人種差別の厳しいこの地で、白人の青年DJが黒人音楽をラジオやテレビ番組で紹介し、周囲に反対されるなかで黒人の女性シンガーと恋仲になるといったストーリー。
時代背景や設定から「ドリームガールズ」もかぶる雰囲気もあった。

妻もボクも圧倒的な歌唱に途中何度か涙してしまった。

ヒロイン演じるMontego Gloverという人は歌もよいがなかなかセクシーで見とれてしまった。


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「船に乗れ!Ⅲ ~合奏協奏曲~」 [本]

とうとう藤谷治 作「船に乗れ!Ⅲ」(ポプラ文庫)も読んだ。3月中旬にⅠ巻を読み始めてから2ヶ月で全3冊を読了してしまった。
最近のボクの、集中力に乏しく、読書スピードの遅いのにしてはよく頑張って読めた...というよりは引きずり込まれた本だった。

船に乗れ!Ⅲ.jpg


ボクのⅠ巻、Ⅱ巻のレビューでは触れなかったけれど、チェロ専攻の音高生サトルの物語には「クラシック音楽」以外にもう1つの大きな柱・・・「哲学」がある。
早熟でクソ生意気なサトルは小中学生のときから文学作品に親しんだり、哲学書を読み耽っていて、そんな自分を特別な存在と思っていたり、ちょっと世の中を斜めに視ているような少年だった。

Ⅰ巻では少しばかりニーチェにかぶれている。

サトルは哲学志向によって倫社の先生と意気投合するが、Ⅱ巻でははからずもその先生に裏切りともいえるひどい仕打ちをして運命を狂わせてしまう。
それはサトルのその後の大きな心の重荷にも自己嫌悪にもなっていて、ニ十年後の「現在」も引きずっている。

Ⅲ巻の終わりで「船に乗れ!」の題名が先生に教えられたニーチェの言葉であったことが明らかにされる。そして自分や仲間たちのその後を述べながら、波に揺られるのが人生の試練であり、不安定・不確実な自己を意味しているようなことを語って「船に乗れ!完」と本篇が締めくくられる。

いったん本篇が完結した後で、『再会』という後日談が用意されている。これがけっして蛇足ではなくてすばらしいエピローグである。
長い間触れてなかったチェロを修理に出して、プロのフルーティストとして活躍している友人のリサイタルに行く。そして許せなかった昔の自分と向き合って...と、とてもステキなエンディングだ。
本篇だけでも十分に青春小説としてはまとまっているのであるが、本篇でスッキリしなかったものが『再会』によって「落としどころ」に落ち着いたように思う。

ところでボクはこの小説でどうしても馴染めない点がいくつかある。

「おじいさま」「おばあさま」・・・ふつうに「祖父」「祖母」と書いてほしいところであるが、あえて主観的な人称によって主人公の「育ち」を際立たせた表現だろうか?、
いかに育ちがよくて音楽の専門教育を受けていようとも、三流の音高生で、自分の才能の限界にぶつかったサトルは、けっして「憧れ」の対象でも「羨ましい」存在でもありえない。「のだめ」に出てくるヒロイン・ヒーロー像とは真逆の青春像だ。むしろ大多数の「ふつう」のコースを進んできたボクたちよりもその人生は辛く苦しいものであっただろう。

ただ、そんなに育ちがよくなくても、専門的に音楽をやってなくても、哲学にかぶれていなくても、ある種の「理想」「夢想」を抱きながらも、現実や自分の能力の限界に妥協せざるをえなかった多くの人たち・・・「ふつう」のボクたちにも十分に共感できる青春像であったと思う。

文体も気になった。基本的には「だ・である調」というよりも軽めの「だ・した調」というべき文体で淡々と語られている。ところがN饗奏者でもあるチェロの先生の所作については必ずと言っていいくらいに「おっしゃる」「なさった」という丁寧語が使われているところが鼻につく。音高の他の先生では使われていない表現で、たぶん作者の実体験があっただけに、チェロの先生に対する尊敬の気持ちが込められてしまうのだろう。


Ⅲ巻の楽曲は、

・音高3年生の発表会の「合奏協奏曲」としてバッハの「ブランデンブルグ協奏曲第5番」
・音高オーケストラの課題曲のモーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」

の練習風景や本番の演奏風景が克明に描かれている。

とくにブランデンブルグ協奏曲の本番の演奏場面は圧巻だ。才能あるフルートの親友とヴァイオリンソロの白熱したかけ合いは手に汗握る。



バッハ ブランデンブルグ協奏曲第5番 第1楽章 Allegro


バッハ ブランデンブルグ協奏曲第5番 第2楽章 Affettuoso  第3楽章 Allegro

カール・リヒター指揮・チェンバロ  ミュンヘン・バッハ管弦楽団


音高オケの「ジュピター交響曲」本番では物語がクライマックスに達する。

モーツァルト「ジュピター交響曲」はボクもアマオケで演奏経験があるだけに、作中でサトルがこの曲の難しさを語っている場面は手に取るように理解できた。
YouTube動画はボクがCDでも持っているテイト指揮イギリス室内管弦楽団の演奏である。かつてサントリーホールのこけら落としシリーズのコンサートで、内田光子のピアノ協奏曲とともに実演に接した組み合わせである。
現代的?なピリオドアプローチではないけれど、ボクにとってはモーツァルト演奏の理想像である(めんどくさいから全曲貼り付けちゃえ!)。



モーツァルト 交響曲第41番「ジュピター」 第1楽章(1/2)


モーツァルト 交響曲第41番「ジュピター」 第1楽章(2/2)


モーツァルト 交響曲第41番「ジュピター」 第2楽章


モーツァルト 交響曲第41番「ジュピター」 第3楽章


モーツァルト 交響曲第41番「ジュピター」 第4楽章

ジェフリー・テイト指揮 イギリス室内管弦楽団
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「船に乗れ!Ⅱ ~独奏~」 [本]

この連休は結局、5月1日と5日の2日間しか休めなかった。
出荷前の装置の仕上げに掛かりきりだったので、連休の醍醐味を味わうどころか、ふだん以上にきつかった気がする。

それでも、5月1日は息子のヴァイオリン教室の発表会に行くことができて、実家の母(息子の祖母)も招待して、ちょっとばかりは親孝行らしいこともできた。
本来ならば息子のヴァイオリン演奏の動画をアップして記事にしたいところであったが、息子はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番という大曲に負けてしまって撃沈! 暗譜が真っ白になってピアノ伴奏だけが流れていく...今までの発表会にはなく可哀想な結末だった。父親としても呆然とする息子を前にして辛かったので、これ以上は触れないでおこう。

発表会の後は母も連れて家族全員で湖岸道路を少しドライブしてから日帰り温泉にも行って、休日らしい1日を楽しんだ。


連休のちょうど1週間前は、群馬への出張の行き帰りの新幹線の中で藤谷治 作「船に乗れ!Ⅱ ~独奏~」(ポプラ文庫ピュアフル)を読み終えた(今はⅢ巻を読んでいる)。
前にも紹介したⅠ巻では、チェロ専攻の音高1年生の津島サトルの希望にあふれる活き活きとした学園生活が明るく描かれていた。
Ⅱ巻ではサトルのラヴロマンスに焦点が当てられるが、やがて音高2年生になって、それが可哀想な展開になってしまう。

そういえばⅠ巻のプロローグに

 ボーイング747に乗っていたら「ノルウェイの森」がながれてきたわけでもない(引用)

と書かれていたのを深い意味もなく読み過ごしていたが、Ⅱ巻に到って納得した。
「ノルウェイの森」さながらに悲劇的なわけではないが、Ⅱ巻の終わりのほうはサトルの暗く屈折した心境の変化に読むのが辛くなってきた。それでも読ませるところは作者の自伝的作品らしく強い説得力が込められていたからにほかならないだろう。

船に乗れⅡ.jpg


Ⅱ巻でもクラシック名曲が関わってくる。


サトルがモーツァルトの歌劇「魔笛」公演のタダ券を手に入れて彼女をデートに誘ったときのロマンティックな楽曲解説が印象的である。
「魔笛」の主人公タミーノとパミーナが「炎の試練」と「水の試練」を乗り越えていく場面・・・これをサトルが自分たちの恋愛に重ねようとしているようにも思える。


モーツァルト:歌劇「魔笛」第2幕より「炎と水の試練」の場面


サトルの友人・フルーティストの伊藤くんの発表会のバッハのフルート・ソナタ・・・ここではサトルがチェンバロ以外に伴奏に加わるチェロでアンサンブル組んだ。


J.S.バッハ:フルート・ソナタ イ長調 BWV1032 (1/2)


J.S.バッハ:フルート・ソナタ イ長調 BWV1032 (2/2)
エメニエル・パユ(フルート)


サトルがチェロのレッスンで取り組む課題曲の1つがフォーレの「エレジー」。ボクも大好きな曲で、ヴァイオリンで練習したこともある。哀愁の漂う曲だ。


フォーレ:「エレジー」
ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)


2年生になってからは、音高オケでサトルがチェロトップを弾くようになって、課題曲がリストの交響詩「前奏曲(プレリュード)」だった。この曲の難度の高さにオケのメンバーは辟易する。
大編成のアマオケでもよく取り上げられる曲で、ボクは弾いたことはないが聴き馴染みのある曲である。


リスト:交響詩「前奏曲(プレリュード)」 1/2


リスト:交響詩「前奏曲(プレリュード)」 2/2
ダニエル・バレンボイム指揮 ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団 


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「船に乗れ!Ⅰ ~合奏と協奏~」 [本]

3月に富士山のすそ野に出張に行ったときに宿泊先ホテルの近くのスーパーの書店で、何か軽い読み物が読みたいと思って文庫本コーナーを眺めているときに目に留まった本である。
出張先で大型書店で時間を潰せることもあるが、売れ筋しか置いてないような小さな書店でも意外と「出会い」があったりする。


船に乗れⅠ.jpg
藤谷 治 作「船に乗れ!Ⅰ~合奏と協奏~」


まず「ポプラ文庫」というのを知らなかった。ポプラ文庫というのは最近刊行されたみたいで、とくに「ポプラ文庫ピュアフル」というのは青春小説をメインにシリーズ化されているみたいで、ちょっと手に取るのが気恥ずかしかった。
この藤谷治という作家も「船に乗れ!」三部作も初めて知った。
この作家は音高でチェロ専攻だった人で、自らの音高時代の経験をもとに「青春小説」として書かれた小説である。

音楽的な家庭で育ちのいいちょっとクソ生意気なお坊ちゃん(主人公=津島サトル)が私立の高校音楽科に進学して...というあたりは、共感もしないし馴染めない。勝手にやってろや!という気持ちである。
でも、あまりレベルが高いとはいえない音高オーケストラのドタバタした練習風景や、憧れのヴァイオリン専攻の彼女と室内楽を組むところの期待や緊張感は、ボクのアマチュアとしてオケや室内楽の経験と重なって、読み進んでいるうちにのめり込んでしまった。
おとついの三原出張の新幹線のなかでⅠを読み終えて、「船に乗れ!Ⅱ~独奏~」に移った。きのうは医院の待合でも夢中になって読んでいた。

おそらくコミック・アニメ・ドラマ・映画の「のだめカンタービレ」が好きな方なら、楽しめる小説だと思う。


この手の音楽小説が楽しいのは、ストーリーや登場人物だけではなく、作中に絡んでくる名曲解説の魅力が大きい。

サトルの通う音高の学長でもある祖父がホームコンサートで弾くオルガン曲-バッハのコラールBWV605、615は、ボクのWALKMANにも入れていたので車中で聴きながら読んでいた。

サトルが初めて経験する音高オケの課題曲はチャイコフスキー「白鳥の湖」からの抜粋で、こちらはボクがあまりそそられる曲ではないが、指揮者やトレーナーに厳しくしごかれ、罵られながら本番を迎える流れが面白い。

そして、サトルが憧れの彼女と、ピアノの美人教師と組んだトリオで演奏するメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番・・・この曲に対する作者の思い入れの深さがにじみ出てくる。
ボクはロマン派の室内楽をあまり聴かなくて、この曲も知らなかったので、読んでいるだけではイメージできなかったが、あのヴァイオリン協奏曲や交響曲「イタリア」、歌曲「歌の翼」などメロディーメーカーと知られるメンデルスゾーンの甘美さを想像していた。
サトルが聴き込んでいたのはカザルス(チェロ)の「ホワイトハウスコンサート」ライブ盤LPであったが、YouTubeではカザルスがコルトー(ピアノ)、ティボー(ヴァイオリン)と組んだ演奏がアップされていた。
思ったほど旋律美の曲だとは思わないが、メンデルスゾーンらしく気品と内省的な情熱を感じさせる曲だと思った。


カザルス・トリオによるメンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番



第1楽章



第2楽章



第3楽章



第4楽章
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職場の上司の演奏会案内(その3) [交響曲]

きのうクラリネット吹きの部長さんが「ポンちゃん、来れるか?」とまたチラシをもって寄ってきた。

 カンマーフィルハーモニー京都 第2回演奏会
 2011年5月3日(火・祝) 13:30開場 14:00開演
 京都コンサートホール アンサンブルムラタホール(小ホール)
 入場無料

昨年9月の前回は行けたが、昨年4月の前々回は行けなかった。
「連休中は出荷直前で行けないですわ...」と残念な返事しかできなかった。
この上司は東京転勤になっていたのに、ちょいちょい関西に来られるし、きのうも「あした練習やねん」と嬉しそうに話していた。
ボクはもう定年までオケ活動復帰は諦めてしまったが、この上司のタフさ・マメさには感心させられる。

ボクは毎年ゴールデンウィークは関東方面の出張ツアーが入って、この上司のオケの定演にもいけないばかりか、息子のバイオリン教室の発表会にさえいけないことが多い。
今年はゴールデンウィーク中の出張こそ若手に任せられたが、連休明けすぐに装置の出荷があって、連休もなく工場詰めになりそうな様相である。
仕事の進捗次第であるが、何とか5月1日の息子のバイオリン教室の発表会だけは行きたい...と思っている。

カンマーフィル京都A.jpg


このプログラムのなかで、ブラ2はボクがアマオケで最初で最後に弾いた唯一のブラームス交響曲である。
この曲でボクは5年前にアマオケBPOで第2ヴァイオリンを弾いた。
ブラームスの4曲の交響曲のなかでもいちばん好きな曲だったので、難しくはあったがそれなりに一所懸命練習して本番を終えて燃え尽きてしまったようだった。
体調も崩してしまい、その後のチャイ5は諦めてオケを退団した。

*            *            *


ブラ2は全4楽章ともステキだが、第1楽章がブラームスらしい歌謡的な旋律が美しい。



ブラームス 交響曲第2番 第1楽章
カルロス・クライバー指揮 ウィーンフィルハーモニー


第2楽章も叙情的で美しく、各パートの複雑な絡みも面白い。
曲はC(=4/4拍子)で始まるが、途中で12/8拍子となり、今度はC(12/8)という記譜で、4/4拍子と12/8拍子の混在したようなカタチで進行する。ほとんど3連譜の4拍リズムのように聴いていると、そこに4/4拍子のメロディーが重なってくるのだ(譜例)。
このあたりはかつて指揮者の先生も振りにくいと話していたが、3連譜の伴奏形を聴きながら4/4拍子の8分音符のメロディーを弾くのがたいへんだった記憶がある。とにかく3連譜に釣られず、拍のアタマだけを必死にカウントしていた。

bra2-2-2.jpg
bra2-2-1.jpg
[譜例] 第2楽章の70小節付近




ブラームス 交響曲第2番 第2楽章
ムラヴィンスキー指揮 レニングラードフィルハーモニー
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今朝のウォーキング [その他]

今朝は6時に起きて早朝ウォーキングしてきた。

先週のウォーキングで運動公園の桜が少しばかり咲いていたので、今日はカメラを手にしてウォーキングに出かけた。

音楽はバッハ大全集からピーター=ヤン・ベルダー指揮ムジカ・アンフィオン演奏のブランデンブルク協奏曲をWALKMANで聴いた。
昨日の昼に汗ばむくらいの陽気であったから、今朝はジャージの下は薄着で出ると案外寒かった。

花見ウォーキングのコースは昨年春の記事にも書いた同じコースである。


まず三津川公園の土手の桜はまだ三分咲き程度、かわりに1本だけたっているハクモクレンの花がきれいであった。

三津川公園の桜.jpg

三津川公園の桜


ハクモクレン1.jpg

ハクモクレン2.jpg

三津川公園のハクモクレン
 

ブランデンブルク協奏曲第1番はホルン、第2番はトランペットなど管楽器のソロをメインに据えたバロック協奏曲で、ボクにはあまり馴染める曲ではないなぁと思いながら、そろそろ2キロくらい歩いていると身体が温もってきた。
運動公園に入った頃には、音楽がブランデンブルク協奏曲第3番になった。この曲は弦楽合奏の曲なので楽しい。ボクがアマオケ「東京ロイヤルフィル」時代にクリスマスパーティーで第3ヴァイオリンのソロを弾いた思い出が懐かしい。3部に分かれたヴァイオリンパートのカノンがステキなのだ。

運動公園内を1周して、芝生のエリアに行くと、桜が五分ほど咲いていた。



運動公園の桜1.jpg

運動公園の桜2.jpg

運動公園の桜3.jpg

運動公園の桜


ボクの休憩場所の屋根のあるベンチは、最近いつも自転車のオッサンに占領されていてあきらめている。今日は誰もいなくてラッキー!、ゆっくりとマグポットに入れてきたコーヒーを飲んでくつろいだ。音楽はブランデンブルグの第4番に移った。


運動公園のベンチ.jpg

運動公園のベンチ


じっとしていてやがて身体が再び冷えてきたのを感じてから運動公園を出て、いつもとは別ルートの花見専用のコースを歩いた。

ふれあい公園のテニスコート角の桜も六分ほど咲いているのを眺めながら帰った。
帰路はブランデンブルクの第5番、第6番を聴きながらウォーキングして、ウチの前でクールダウンしているうちに第6番が終わり、今日の早朝ウォーキングで全6曲を聴き終えた。
やっぱりブランデンブルクは、ボクは第3番、第4番、第5番が好きだなぁと思った。


ふれあいテニスコートの桜.jpg

ふれあいテニスコートの桜2.jpg

ふれあい公園テニスコートの桜



ウチに帰ると、ベランダの小松菜にも花が咲いていた。


小松菜.jpg

小松菜の花


YouTube動画はアバド指揮モーツァルト管弦楽団によるバッハ「ブランデンブルク協奏曲第3番」である。



バッハ ブランデンブルク協奏曲第3番
クラウディオ・アバド指揮 モーツァルト管弦楽団
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「松本ポン太のCDラック」転居のお知らせ [PLAYLOG関係]

PLAYLOGのサービス終了とともにPLAYLOG内の「松本ポン太のCDラック」もこの記事を最後にso-netブログに転居することにいたしました。

もともとは2008年8月にWALKMANのオマケ機能として始めたブログで、しばらくの間はまともに記事を書いていませんでした。
やがてPLAYLOGの皆様の記事を拝見しているうちに、テキトーな音楽ネタでも気楽に書けそうなブログだと思い、実質的には2009年7月から記事を書き始めました。
ボクのたわごとのような記事にでも、たくさんの方から暖かいコメントをいただき、それが励みになって頻度が少ないにせよ記事を書き続けることができました。
ボクの拙い記事ですが、ご覧いただいた皆様、マークをいただきました皆様、暖かいコメントをいただきました皆様に感謝しております。
PLAYLOGを通していろいろな方々と交流することできて楽しかったです。

ありがとうございました。

引き続きボクの音楽ネタブログ「松本ポン太のCDラック」は下記に転居いたします。

松本ポン太のCDラック:So-netブログ

ボクの生活ネタブログ

プレコの日記

ともども、今後もご愛顧いただきますようお願いいたします。


もしよろしければ遊びにいらしてください。

よろしくお願いいたします。


松本ポン太

           
*        *        *


最後にボクが敬愛してやまない、昨年惜しくも引退した歌姫・・・メゾソプラノのフリッカ(=フレデリカ・フォン・シュターデ)の美しい動画を、ロッシーニの歌劇「チェルネントラ(シンデレラ)」から引用して、閉幕といたします。


ロッシーニ 歌劇「チェルネントラ」よりフィナーレ
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バッハ大全集が届いた [その他]

1週間前の土曜日の深夜に妻が欲しがっていた英語のグラマー本をAmazonに注文するついでに、ブリリアントクラシックスのバッハ大全集のCDボックスも頼んだら、次の火曜日には届いていた。ボクが帰宅するとさっそく息子が箱を開けて嬉しがっていた。

ブリリアントのバッハ大全集は前々からほしくて、昨年秋頃にはHMV ONLINEで17,000円くらいであったが、徐々に値が下げっていて先週時点でHMVで14,840円(マルチバイ価格)、Amazonで12,970円だった。それで思い切って注文したのだ。

ネット上ではこのCDボックスの評判は、ごった煮・寄せ集め的な全集なので賛否両論あったようだが、まだまだビギナーのボクにはこの価格でほぼバッハの偉業に触れることができるのはとてもすばらしいことだと思う。
まだわずかしか聴いていないが、けっこう演奏も悪くないと思った。





CD 157枚で、おおまかには

 管弦楽曲・室内楽曲・・・・CD 23枚
 鍵盤楽曲(チェンバロ)・・・CD 23枚
 カンタータ・・・・CD 60枚
 声楽曲・・・・CD 34枚
 オルガン曲・・・ CD 17枚
 DVD 2枚・・・「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」
 DVD ROM 1枚・・・ブライトコッフ&ヘルテル刊バッハ全集スコアのpdf

といった内容である。

ボクが慣れ親しんできた器楽曲あたりから聴きたいところを、あえてバッハ音楽の真髄というべきカンタータの最初の3枚から聴き始めた。
ウォークマンに録音して、先週は毎日仕事で東大阪の工場に社用車で通ったので、運転中にナビにつないで大音量で眠気覚ましに聴いていた。
ピーター・ヤン・ルーシンク指揮/ネザーランド・バッハ・コレギウム/オランダ少年合唱団のピリオド演奏で美しく心地よかった。

そのうち器楽曲も聴きたくなって、ピーター=ヤン・ベルダー(チェンバロ)の「ゴルトベルク変奏曲」も聴いた。
この曲はグールドのピアノの自由奔放な新旧両盤、堅実なモダンチェンバロ演奏のヴァルヒャ盤を聴いていたが、また違った演奏だった。
地味なイメージのチェンバロがとても色彩的でダイナミックに聴こえる演奏で面白かった。

いちばん親しんできたヴァイオリン協奏曲集は、ドミトリー・シトコヴェツキー(ヴァイオリン、指揮)/イギリス室内管弦楽団のモダン楽器演奏で、ボクが他に聴き比べてきたCDと比べるとちょっと枯れたような地味な演奏で清新さはなかった。イギリス室内管弦楽団の合奏は好きで、「オーボエとヴァイオリンの協奏曲」のニール・ブラックのオーボエソロはすばらしい。

そしていよいよ「金字塔」というべき「マタイ受難曲」も聴いてみた。
スティーヴン・クレオベリー指揮/ブランデンブルク・コンソート/ケンブリッジ・キングズ・カレッジ聖歌隊の演奏は、ボクが愛聴しているフィリップ・ヘレヴェッヘ盤ほどハーモニーの純度は高くないが、美しくまとまったピリオド演奏である。
とくに「天使の歌声」といわれたエマ・カークビーのソプラノが起用されているのが嬉しい。透明感ある品のよいソプラノで癒される。
そして最も有名な第39曲アリア「憐れみ給え、わが神よ」のアルトが妙に太い声だなぁと思っていたら、DVD映像を観てびっくりした。CDジャケットにはMichael Chance(alto)と書いてあったが実はカウンターテナーで「男」だったのだ。そういえばマイケル・チャンスって男の名前だなぁと納得した。

バッハばかり聴いているわけにはいかないが、今後も小出しに少しずつ聴いていけるのが楽しみである。
バッハの評伝などと照らせあわしながら少しずつ聴いていきたい。


ちょうどYouTubeに「マタイ受難曲」のDVDと同じ動画があった。

スティーヴン・クレオベリー指揮
ブランデンブルク・コンソート
ケンブリッジ・キングズ・カレッジ聖歌隊


第1曲「来たれ、娘たちよ、われとともに嘆け」


第8曲 アリア「血を流せ、わが心よ!」
    エマ・カークビー(ソプラノ)


第39番 アリア「憐れみ給え、わが神よ」
     マイケル・チャンス(アルト、カウンターテナー)
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